「愛嬌は忘れずにね。幸せになるために必要なのよ」
 セラピストの末永葵は自信満々に言った。利恵はそのセラピストを信じて、自分改革に励んだ。以降、男たちは完全に無視。再び読書をして、資格もひとつ取った。料理、裁縫、着付け…なんでもできるようになった。「利恵の利は利用の利」が、飲み会で受けるようになってからは、送り言葉を使わない喋り方で人気が出てきて、だけど、誰とも付き合わなかった。誘われても断っていた。セックスがなくても人気が出ただけで満足だった。