「盗聴でもしたのか。それとも、利恵からたった今、電話かメールでそれを聞いた利恵の友達か」
 振り向いてそう言うと、彼は通路と隣接したロビーラウンジの席に勝手に座って、独り言のように、また、
「この後、利恵は涼子に会いに行って、涼子に諭されて、おまえと利恵とは仲直り」
と言った。
「涼子?」
 友哉は不審に思い、彼の前の席に座った。女性のホテルマンに視線を投げて、左右に首を振る。