利恵の銀行からほど近いモンドクラッセ東京の一室。友哉が作ってくれたコーヒーは、ホテルの部屋に設置されているドリップ式のもので、とても良い香りがした。
「お母さんの夢を見たのか。なんでうなされてるんだ。お母さん、元気じゃないのか」
 利恵の乱れた髪を、友哉が撫でるようにして整えていた。