「ま、まさか。お母さん、読んでたよ」
 利恵が大きな声を上げた。
「それは奇遇だ」
 友哉は淡々としていて、驚く様子はない。その理由は、そのデビュー作は大ヒットしていて、多くの人が読んでいたからだった。
「効果がなかったら、もう書かない」
「何を?」