友哉が部屋から出て行く支度を始めた。
「女の自立をバカにしている」
 バスルームの方に行った友哉に、利恵が言葉をまさに投げつけると、彼が一直線に歩きながら戻ってきて、利恵を睨み付けた。利恵が体を強張らせた。暴力は振るわない男だと分かっているが、テロリストを殺せるのだ。
「自立って言葉は身動きとれない女が使うんだ。おまえは親に虐待を受けながら泣いている女の子でもなければバックに暴力団や国家権力がついている女でもない」