「もうすぐゲリラ豪雨がきます」
と彼女に視線を向けて教えた。皆、空を見て、「あっ」と声を上げた。
「それから、そこで鳴いている蝉、あと三十分くらいで死んで、あなたたちの頭の上に落ちるかもしれません」
 木の枝の先にしがみついて鳴いているその夏最後の蝉を見て言うと、まさにその瞬間に蝉は鳴くのをやめ、友哉と奥さんたちの間に落ちてきた。悲鳴を上げる奥さんたちをしり目に、友哉は公園を出た。