銀行に入社したばかり利恵は、長いタイトスカートで、白いシャツを着ていた。男が近寄ってくる悪目立ちする洋服は着たくなかった。
「宮脇さん、あなたは完璧じゃないですか。わたしよりもパーフェクトな女性ですよ。そして若い。羨ましいわ」
 大げさに褒めていたが、三十代後半ほどの女性セラピストは、無感情に言っていた。
「わたし、自信がありません。わたしの体は知らない男や好きでもなかった男たちの体液で汚れてます」