「すごい。赤いのが扉を突き抜けた。扉はほとんど壊れてない」
 ゆう子も声を上擦らせている。
 テロリストの男の胸には血が滲んでいる程度。cmほどの小さな穴が空いた。光線の速度が速くて出血しなかったようだが、やがて血が出てきて男は呻き声をあげながら絶命した。
 客は不思議な銃を撃った友哉を見て、悲鳴をあげている。パニックが分かったのか、ゆう子が「ホテルに戻ろう」と叫んだ。