PPKからの赤いレーザー光線が気にいらない政治家を仕留めることも可能なのだ。ゆう子は頭の中のその言葉はAZに向けずに、部屋の隅に投げるように呟いていた。
『奥原ゆう子から今の記憶を抹消。奥原ゆう子の承諾を待つ』
lineなに? 嫌だよ
 ゆう子が思わずAZから手を離し、テーブルに置いた。「嫌だ」ともう一度言う。
『拒否。口外をしないよう約束』