『ゆう子さんの時代の聖書という書物を読むと、神とは苦しむ者で、イエスは十字架に晒されています。また、悪しき人間を拷問にかけることにより、神の世界に向かわせるような傾向が読み取れます。友哉様は目の前で悪事を働く恋人を聖女にするために、苦悩されてきた。紀元の頃に友哉様が存在したら、元の恋人は拷問を受けていたかもしれません。もちろん、ゆう子さんの時代では頬をはたく程度です』
 それでもDVになるもんな。そしてこれはシンゲンって人の話じゃなそうね。またそっぽを向いて、頭の中で呟いた。