だったら、それも奇妙だ。元カノが見舞いに来ないのは当たり前だ。それほど絶望することもない。幼少の頃の娘の水着の写真だとしても、「水着の写真」という言い方にはならないはずだ。「娘の写真」と言うはず。名前を言えない女性の水着の写真。やはり元カノか。
 しかし、友哉にそれらを訊くことはできず、ゆう子はおでこに手をあてて、病室の様子を想像し推理をしていた。